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字書きがもらって嬉しい感想~内容編~

こんにちは。
以前書きました記事(字書きがもらって嬉しい感想~形式編~)の続きで、内容編です。
スタンプやPixivの一言コメントなどではなく、書き方に悩むであろう一定以上の長文になるお手紙・メール・DMでの感想送付についての記事となります。

全体通して気を付けること

よく言われる文章の巧拙はあまり気にしなくても大丈夫です。とは言っても字書きさんへ感想を送るとなると自分の文章がどう見えるか気になるのは仕方ありません。
概ねは本記事で分けたように、書き出し・本文・結びで考え、書き出しと結びは手紙の定型に近いもので十分です。
手紙で書く場合であっても一度パソコンやスマホなどで下書きすると漢字誤字・誤用が減らせます。

また、よほど親しくしている相手以外へは書き出しと結びは、やや畏まったくらいが無難です。本文で砕けるかどうかは自分の文章力と、書き手さんのジャンル(※)に合わせてください。
(※)ジャンルについてですが、評論同人への感想に砕けすぎている文体、ギャグ・コミカル同人への感想に論評調の文体、などは感想自体の単語選定・言い回し難度も上げてしまいます、という意味です。上級者であれば小説の舞台ごろの時代の書き言葉で感想文を送るなどジャンル特有の乗っかり方もあります。

書き出し

固めでいくなら時候の挨拶に近いものでいいでしょう。
厳しい暑さが続いておりますがお変わりなくお過ごしでしょうか……くらいの書き出しで始められると続きも書きやすいでしょう。(この記事は2020.08.17に書かれています)

感想を送る相手とこれまでに接点がない場合

「初めまして」から始めることをお勧めします。対その人として最初の一回しか使えませんが、レアな一文であり、無難さも群を抜いていますので非常におすすめです。
>感想をもらう側(創作者)からしても、「初めまして」という言葉で(今まで接点のなかった)自分の作品を見ている誰かの存在がプラス1されます。それがどんなに嬉しいことか、心強いことか、語りつくせないような喜びがあります。その人に対して初めて感想を送るのであれば「初めまして」の書き出しはとてもおすすめです。(個人の意見です)

二度目以降の感想となる場合

最初のときとなるべく文体を揃えて書いておくのが良いでしょう。同人活動での字書き・小説書きさんについては感想をいただく機会が少ないです。よほどの人気作家さんでもなければ、あなたが送った感想はありがたく複数回読み返され、心の支えにされています。二度目の感想などとと書いておくと最初に送った感想まで遡って読み返されることもあり得ます。
もし、最初に送った感想があまりにもテンションが高くて恥ずかしかった、我ながら支離滅裂だったのでもう一度仕切り直して落ち着いた感想メッセージを送りたい、というのであれば潔く序盤でその旨を伝えましょう。その上であれば文中にテンションの乱高下があっても、文末で我に返ったように「乱筆乱文お許し下さい」と書いて封ができます。

文例

下に行くほど柔らかめになります。

  • 初めまして系
    • 初めまして、○○と申します。▼▼様の作品拝読致しまして、大変感銘を受けましたので、読後の感想を送らせていただきたく、筆を執りました。
    • 初めまして、○○と申します。▼▼さんの作品を読んで、とても素敵だったので、ご迷惑かもしれませんが感想を送らせていただきます。
  • 初めまして系以外 or 二度目以降
    • ▼▼様、暑い日(寒い日、過ごしやすい日)が続いておりますがお変わりなくお過ごしでしょうか? 以前□□の感想を送らせていただきました○○と申します。乱筆乱文重ねて申し訳ありませんが、▼▼様の◆◆(作品名)が素晴らしかったため、再度感想を送らせていただきたく、筆を執っております。
    • ▼▼様、以前□□の感想を送らせていただきました○○と申します。◆◆(作品名)が素晴らしかったため、再度感想を送らせていただきたいと思います。

本文

多分、伝えたい内容については各々あると思いますので字書きがもらって嬉しいポイントについて述べるに留めます。
感想とは言いつつも、基本的に作品・作家に対しての好きなところを書いていくことになるでしょう。

  • どの作品に対しての感想か明示して書いておくこと<大事>
    • 複数作品に跨るエピソード構成だとか人物や情景の描写が好き、という作家性についての話については混同しないようにしましょう。作家性については作品とは別に褒める方が書きやすいです。(褒めろとは言いませんし、感想とは正直別の話なのですが便宜上、褒めると表現します)
  • 特にこのセリフが、ここでの描写が、など好ましいと具体的に思った点があれば書く
    • そのキャラクターらしいセリフ回しがとても好きです、寂しいような景色が目に浮かぶようでした、など
  • もしかしてここはこういう示唆を含んでいたのでは、など作者のリードが見えた部分についても書く
    • 実際の正誤についてはあまり問題ではなく、自分の書いた話を深読みしてもらえるだけで、なんとなく嬉しいものです。また、作者本人が示唆として置いてはいなくても、キャラクターや舞台の性質から「なるべくしてなった結末」を書くタイプの作家さんの場合はそういう示唆とも読める場面が多くなりますので積極的に探していくのもいいでしょう。
      • 作者本人が意図していない場合でも、好しにつけ悪しにつけ、おお、そう解釈したか、と思う程度です。
  • 作家性について好ましいと思う点があれば書く
    • タイトルのつけ方が好き、三部作の構成が好き、情報の見せ方が好き、キャラクターの造形が好き、時々挟まれるおいしそうな料理の描写が好き、などなど

番外

感想部分が長くは書けなくて、文書スペースが余ってしまう or 短すぎて不格好な気がするというのは単に気にしすぎなだけです。が、そのほか話題として、下記にいくつか繋ぎ話題の候補を挙げます。
街頭アンケートみたいな項目ですが、要するに作る側(企業とか創作者)が知りたい消費側(読み手)の情報はほぼ同じです。

  • 作品を見るに至ったきっかけ
    • イベント会場で綺麗な表紙が目に入った
    • 以前からファンだった(が、感想を送るのは今回□□についてが初めて)
    • 当該ジャンルの作品を探していて行き当たった
    • 友人から勧められて
  • 今後の執筆について楽しみにしていること
    • 特に内容は指定しない。もしくは、既に書き手さんが書くと明言しているものについて書く
      • ネタや内容、展開について、あなたの要望を書くのは辞めましょう。期待されたことを過剰に気にしてしまう作家さんもいます。
  • 作品内に出てきた料理を作ったり、ブランド品などを実際に購入した、など作品から影響を受けたこと
    • 作品ジャンルにもよりますが、自分の作品が人を動かしている、という体験は書き手さんにとっては興味深く嬉しいことです。
      • ただし、度を越した高額品の購入や、ちょっとしたモノマネを超えるような作品中の行動トレースを行っているなど文章に書き起こしてみてアレ?と思った場合は書き手さんへは何も言わず、親しいご友人か精神科へご相談ください。

結び

基本的にはおとなしく、定型的に結びます。
結びについては、初めてでも二回目でも、三回目でも全く同じ文面でも構わないでしょう。
伝えるべきは下記3点です。(特に乱文乱筆失礼いたしましたで結ぶとかなり気が楽になります)

  • ▼▼様の素晴らしい作品に出合えて、とても嬉しい
  • これからも体に気を付けてほしい
  • 「乱文乱筆失礼いたしました」

もし加えられるのであれば、お名前と感想の送付手段にもよりますが身分としての連絡先(PixivやSNSのアカウント名や、メールアドレスなど)を書いておきましょう。
書き手さんがお名前と感想の送り先(もしくはイベントでの実体)を明かしているので、同じようにせめてお名前は書いて然るべきと思います。(書き手のPN、サークル名に同じく以外で全然構わないです。むしろ実名は推奨しません)
また、感想に対して返事が来るかどうかでドキドキしたり、書き手さんの負担になりたくない場合は「お返事不要です」についても書いておくといいでしょう。

文例

  • ▼▼様の素晴らしい作品に出合えて、とても嬉しく思います。今後もお体ご自愛下さい。乱文乱筆失礼いたしました。 ☆☆より
  • ▼▼さんの作品を拝読できて大変うれしく思い、感想を送らせていただきましたが、ご多忙のことと思いますので返信は不要です。今後もお体ご自愛下さい。乱文乱筆失礼いたしました。 ☆☆より

感想への返事について

形式編でも述べましたが、基本的には来ないものと思いましょう。(人気の作家さん、実生活含めて多忙な同人作家さんは特に)
また、書き手さんの作品に対しての感想を送っているので、その感想に対しての更なるリアクション、というと普通に考えて「読んでくれて、感想をくれてありがとうございます」以外の話にはなりにくいです。
事務的に見える返事が返ってきても、落ち込まないでください。
そういう事務返事が心苦しいので返事をしない派の書き手は、感想をどう書いたらいいか分からなくて結局書かない派の読み手と割合的に近いものがあるのではないかと思います。(個人の意見です)

それはそれとして、誰かの作った作品への感想(賛辞)が惜しみなく贈られていくといいな、と思っていますので本記事が参考になりましたら幸いです。

>>前編はこちら
字書きがもらって嬉しい感想~形式編~